奇特な世界へようこそ~僕の思考回路~

僕ことURAKIが綴る目眩く思考・嗜好・そして志向の世界へようこそ。貴方にニッチな体験と出会いをお届けする そんな雑記をご賞味下さいm(_ _)m

それは魅惑のオーパーツ ~PCエンジンとは何だったのか~

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1983年に発売されて社会現象を巻き起こしたファミリーコンピュータことファミコンから始まり、いまやポピュラー娯楽として幅広い世代に愛されて普及している家庭用ゲーム。

 現在では名だたるメーカーから競合ハードが発表されており、先述のファミコンも時代を経て様々な後継機種を生み出してきました。

 そんな40年近い家庭用ゲームの歴史の中で、その黎明期から親しんできた僕ら世代にとってやはりレトロゲームというのは非常に思い入れがあるものです。

 こうした思い入れについては過去記事にも綴っていたりしますので、気になった方はまた読んでいただけたらとは思うのですが・・・とにかく好きなんですよねぇ 古いゲームが 

  閑話休題

 そんなレトロゲームのファンや世代にとってここ数年胸を熱くさせてきたのがレトロゲーム復刻ブーム?ではないでしょうか。

 2016年発売のミニファミコンを筆頭に、その後継機であるスーファミことスーパーファミコンまでミニスーファミとして発売されましたよね  ご存じない方のために解説しますとこれらミニ復刻版は文字通り従来の本体サイズよりはるかにコンパクトなサイズになっており、その本体を模した小さな箱の中にはなんと数十タイトルのゲームが収録されているという優れもの。カセットではなく本体内にデータとして収録されているわけですね。しかもデータの記録や保存もバッチリでとくに当時セーブ機能がなかったゲームなども安心して敷居低く遊べます。 まあ、少し熱っぽく語ってみましたが、実際これらの機能自体は今の時代珍しいことでもなく、それこそWIIUのバーチャルコンソールなんかでもお馴染みだったりはするわけですが、ただやはり、こう再現された本体で名作や思い出の作品を堪能するという意味ではなかなか味わい深いものがると僕は思うのです。もちろんマニアならば、中古で本体実機やカセットを用いてプレイするでしょうから どちらかといえばライト層向けな商品だというのは否めないところはありますが(事実、収録タイトルからもそれは垣間見えます)

 それでも、やはり僕などは喰い付いたわけですよ まんまとね  

 

 

 

 

 

 さて、そんな任天堂の商法をみてか?その後も他社ハードが次々とミニ化されたわけですが・・・

 

  ここでようやく今回の本題に入りたいと思います

 

 さてそんなレトロゲームミニ化ブームの中、今年(2020年)に満を持して発売されたのが、PCEミニだったのです。そう、PCエンジンのミニ化です。

                 PCエンジン

 おそらく若い世代では、初めて聞いたという方もいるのではないでしょうか?

よもや僕ら30代後半でも存在は知っているけれど、実際プレイしたことはない、もしくは馴染みがないという方の割合も相当多いと思っているのですが・・・果たして

 そんな方のためにさらっと解説しますと、PCエンジンというのは、1987年に今は無きハドソン*1と、NECホームエレクトロニクス*2が共同開発した家庭用ゲーム機です。

 と、本当にさらっとウィキペディアのごとくまとめてみましたが、各言う僕も実を言うと、このPCエンジンに関しては、存在こそ知ってはいれど馴染みがなく、まさに先ほど挙げた後者の一員だったのです。

 これを聞いて、ああ分かるわぁ 俺も同世代だけど確かにそうだよ とか そういや周りでPCエンジンもってた奴いたっけ? とか CMとか印象的だったんだけどな~。天外魔境*3とか名前だけ知ってるわ とか そういや従兄の家にあったなぁ 近所の高校生とか持ってたような・・・ なんて思いでに耽っている80年代前半生まれの方々=同世代の声が聴こえてきそうな気がしてなりません。 ニヤニヤ

 そう、これは他の世代の方にはピンと来ないことかもしれませんが、大袈裟ではなく、僕と同世代の当時のゲーム少年たちがPCエンジンに対して抱いた思いはこんな感じだったんじゃないかなぁと思うのです。

 何故って、そりゃ僕自身がリアルタイムでそんな思いをしてきたのですから

 さてさて、閑話休題

 そんな(少なくとも)僕にとっては決して思い入れのあるハードではないPCエンジンでしたが、今回のこの復刻ミニ化を機に実際に購入してみることにしたのです。

 因みに発売されたのは3月20日でしたから、(2020年夏現在)世界は今も続くコロナ渦の真っただ中、我が国でも各学校が春休みを待たずして休校になったり正に自粛が本格的にスタートした矢先 このインドアコンテンツはまさにおあつらえ そんなことを考えながら購入したのですが、このPCEミニ なんとAmazon限定販売なのですよね 

 

PCエンジン mini

PCエンジン mini

  • 発売日: 2020/03/19
  • メディア: Video Game
 

 んー 時流の成せる業って感じですねぇ  お店じゃ買えないのもまた由ということで

 

 さてさて、注文はしてみたものの、これまた運命のごとくコロナ渦の影響で配送が遅れることになりまして・・・ ただ待ってるのもなぁ

 というわけで、楽しみに待ってる間に、この未知のハードについて先に予習してみることにしたのです。その結果・・・・視えてきたんですよ そう 今まで引っかかっていた疑問の答えが・・・

 

 PCエンジンというハードの位置づけがファミコンの競合機だったことくらいは、もちろんわかっていましたが、このハードが発売されれたのは1987年。かたやファミコンは1983年発売であり、その時点では既に不動の人気を博していたはずですから、当然 生半可なやり方では戦えませんよね

 その意味ではPCエンジンは独特だったようです。まず特筆すべきなのが、その進化し続けた本体でしょう。  ライバルであるファミコンもディスクシステムという後付の拡張システムは存在しましたが、PCエンジンの場合、本体自体にバリエーションが多数存在したようです。例えば低年齢層向けの廉価版(シャトル)や、マイナーチェンジであるコアグラフィックスや高性能機スーパーグラフィックス等々 同じPCエンジンの名を語りながら、短期間でこうも多様な機種展開 圧巻ですよね! そりゃ、当時まだ就学前~小学校低学年だった我々には少々難解だったであろうことも納得です。分かり易さでいえば、ファミコンに軍配が挙がるのは当然でしょう。 さらにそんな本体の進化だけにとどまらないのもこのハードの凄いところ。当時のゲームは基本的にデータ記憶保存はパスワード形式に頼るものがまだ多く、ファミコンでは88年発売のでドラクエⅢでようやくバッテリーバックアップ方式が導入され、ようやくセーブという機能が市民権を得ていくわけです。そう、ライバルはハードではなくカセットにバックアップ機能を持たせたわけです。しかし、このPCエンジンはそれを拡張パーツで補完したのです。意図したかは謎ですが結果逆転の発想になってますよね?? 

 このセーブ用外部メモリーに天の声などがあります。これもまた種類があるので、やはりそこそこ事前に予備知識がなければスムーズにお買い物なんて、とてもキッズには無理に思えますね。

 さらにさらに、このハードの白眉といえばやはりCD-ROM2*4のようです。 これは文字通りディスク型ソフトを再生するための拡張パーツです。従来のPCエンジンはHuカードと呼ばれるメモリーカード状のカセットがソフトでした。しかしこのCD-ROM2ソフトはディスクタイプでありHuカードとは比べものにならない高スペックなゲームを排出することになったようです。

 なるほど、そんなふうにソフトの規格まで進化していたことすら全く知りませんでした。

 たしかに当時CMやゲーム雑誌などでたまに見かけたPCエンジンのゲーム画像はどれも当時としては異次元の出来栄えだったを思い出しましたが、今思えばあれらCD-ROM2のソフトだったのでしょう。納得です。

 

 しかし、ここまでの性能、パーツを選び組み替える?という どうもゲーム機というよりはPCに近いのかなという印象を持ちましたね NECですしね!

 

 ときに、こうも初心者に優しくない?のが、僕ら世代にいまいち浸透しなかったことの一因だというがわかってきたところで、肝心のお値段についても調べてみたところ、これまた納得の事実が視えてきたのです。

 まずファミコンの本体価格が14800円に対しPCエンジンは初期本体で24800円(共にメーカー希望小売価格) と、この時点で既に差は歴然

 さらに、基本的に本体買ったらあとはほとんどすべてのソフトを遊べたファミコンに対して、PCエンジンの場合、かの真骨頂CD-ROM2ソフトを遊ぶためには再生機を別途取り付けるかCD-ROM2が(再生機)と本体が一つになったPCエンジンDUOなる機種を新たに用意するなどせねばなりませんから 単純にさらに投資が要るわけで・・・

 よもすればざっと5万~8万程度でしょうか 

 果たして当時の一般家庭の小学生にそれだけの投資が容易だったかは想像に難しくないですよね? 仮にもし僕が親ならば 有無を言わさずファミコンにしときなさい!の一言で終了ですね(^^;) 

 実際、そんな理由でファミコンを買い与えた・・というケースも案外多かったのではないかと邪推したくもなるものです。

 しかし、これで当時高校生や大学生くらいのお兄さん達が所持していたというイメージもようやく腑に落ちました(バイト代で買ってたりしたのかな 多分)

 このように、ちょっと好奇心で調べただけで、このPCエンジンがなかなかに面白いハードだということを知ることになったのでした。

 とくにCD-ROM2に関して言えば当時 他の追随を許さない性能だったはずなんですよね それがおそらく上記のような理由も相まって低年齢層の支持を獲得しきれなかったのが何とも勿体ないと思ってしまいます。(※あくまで僕の推察です。実際はこの理由のかぎりではないかもしれません 悪しからず)

 事実、CDソフトが本格的に(ごく一般に)台頭してきたのは、94年発売のサターンとプレステの競合からだと認識しています。

 その数年前に既にそれを実装していたPCエンジンはまさに時代のオーパーツだったのかもしれませんね。 なんて 物思いに耽りながら 届いたPCEミニを堪能した 自粛期間でした。

 さて、かなりアバウトではありますが、PCエンジンのそんな妙な魅力 皆さんに少しでも伝わったなら幸いです。

 次回は、実際にPCEミニを堪能してみての感想、私的ベストソフトなどについて語ってみたいと思っています。(予定は未定)

 今回はこれにてm(__)m

 

*1:かつて人気を博したゲームソフト会社。現在はコナミに吸収されている

*2:こちらもかつて存在したNECの兄弟会社

*3:PCEというかハドソンを代表する和風RPGの雄 とくにⅡはPCE最高傑作と云われることもしばしば

*4:これでCDロムロムと読ませるようです ハイ