奇特な世界へようこそ~僕の思考回路~

僕ことURAKIが綴る目眩く思考・嗜好・そして志向の世界へようこそ。貴方にニッチな体験と出会いをお届けする そんな雑記をご賞味下さいm(_ _)m

買わなきゃハド損 PCエンジン(mini)を堪能してみよう~稀代のSTGから独特な世界観RPGまで~

 さて今回は、前回記事の予告通りPCEミニを一通り遊んでみての感想などを連ねていきたいと思います。はじめてこの記事を読まれてPCEってなんぞや?と思われた方は前回記事こちらをお読みください。

 

www.livingdaylights.work

 

 と、前置きしたところで閑話休題 今回タイトルにも拝借させてもらいましたが、やっぱりこれ遊んでみて思い出したのが、買わなきゃハド損(正式にはハドソン 弄ってます)ってフレーズでした。

 これも世代によっては何ぞや?となるのでしょうが これは当時メディアでよく流れていたキャッチコピーですね 後でいうセガサターンの 脳天直撃セガサターンとか、せがた三四郎みたいなイメージでしょうか これすら伝わらなかったらすみません。

 いや、個人的な感想ですが、こうしたキャッチコピーにも心地よいユーモアを盛り込んだのは発売元ハドソンのカラーが滲み出ているなぁと でなければ、30年近くを経てふと思い出したりしませんよ 耳に馴染んだ証ですね

 そう、今回ミニをプレイしてみて、本当に当時実機を買わずに損したなぁと僕を後悔させたソフトをこれからいくつか紹介しますのでお付き合いください

 

天外魔境Ⅱ卍MARU

  はい、早速挙げてみたいのはおそらく世代ならば名前くらいは聞き覚えはあるはずのこの超有名タイトルです。

 そうでなくとも天外魔境という摩訶不思議なタイトルに興味惹かれませんか?

これ、ハドソンのお家芸?でもある和風テイストRPGの中でも最高傑作なんて呼び名も高い そんな名作なんです。

 実は、今回PCEミニの発売を知り、購入に至ったきっかけがこのソフトだったりするのです。

 そもそも、当時からCMのインパクトやゲーム誌などでも多々取り上げられていたことからプレイこそしたことはないながら、その存在に興味は持っていました。

 そんな本作を体験したのは20代のころ ちょうどPS2の全盛期になんと本作のリメイク版が発売されたのです。

 

天外魔境 II MANJI MARU

天外魔境 II MANJI MARU

  • 発売日: 2003/10/02
  • メディア: Video Game
 

 このリメイク版が僕の初天外魔境体験だったのです。ただ、このリメイク版についてはあまり印象に残らなかったのでした。なんというか期待していたよりあっさり?感というか ですからこのPCEミニ購入を検討していた段階ではお恥ずかしながら、ストーリーすらうろ覚え 本気でやり込んだゲームならば、何年経とうが、BGMが頭の中でフル再生されるような僕ですが、それすら思い出せなかったのですからね 

 ちなみにその後DSでもリメイクされていますね。そのことからも本作の根強い人気ぶりは切に感じていたのですが・・

↘はベストのお買い得版 

天外魔境II ハドソン・ザ・ベスト

天外魔境II ハドソン・ザ・ベスト

  • 発売日: 2007/03/15
  • メディア: Video Game
 

 

 そんな本作なのに何故かまだ胸のどこかに執着があったようで、それがリメイクはあくまでリメイク、オリジナルを体感するまでは評価を決めつけたくないという僕なりの拘りだったのかもしれません。

 事実、これまでの経験上 どうもリメイク作品というのはオリジナルを超えることがまずないように感じてきたこと

 これは何もゲームに限らないですけど リメイクの意義ってオリジナルの再現よりはその時代にあった解釈にてその時点のユーザーに提供することで作品を知ってもらうことにあるんじゃないかというのが持論なので(あくまで持論です!悪しからず)

 その意味では上記のリメイク版は成功はしていたのかなとは思うのですよ 名誉のために付け加えた感じですけれどm(__)m

 ただね、やはり僕はオリジナルに触れたいと思っていた そんな矢先に訪れたこの機会を逃す手はありませんよね?

 収録タイトルに本作を確認したのはまさに購入決定打でした。ノックアウト!

さて、オリジナル天外Ⅱを体感してまず感じたことは、単純に面白いというより、これは凄い!ということでした。

 本作が発売された1992年というのは、競合相手だったファミコンは既にその勢いは失速し代わりに後継機スーパーファミコンが幅を利かせていたそんな時代 

 そのスーファミで同年(1992年)に発売されたRPGがスクウェアのファイナルファンタジーⅤ それからエニックスのドラゴンクエストⅤ と、なんと日本二大RPGのそれぞれ5作目でした。

 この豪華な競合作品と比較しても、一目瞭然なくらいに本作は頭一つ抜きんでたクォリティを持っているのです。好みや愛着を考えないならばこれは間違いないでしょう。確実です。

 例えば、ドラクエやFFが、アニメーション表現できていない従来型のRPGだったのに対して、天外魔境では動くアニメーションになんと音声まで完備 しかもそれが要所のみならず 高頻度でそれらを駆使したイベントが発生し、プレイヤーを魅了するのです。当時、30分に1回はアニメーションと謳い文句があったくらい まさに高頻度なのです。また音楽も素晴らしく、もちろん曲自体もですが、例えばフィールドBGMなどは戦闘終了後も最初から再生ではなく、そのまま戦闘直前の続きから再生されるという芸の細かさにも感心させられましたね。そのおかげで、やたら尺の長いが美しいメロディのフィールドBGMであるLマップを唯々普通にプレイをしているだけで全編を通して自然と耳に馴染ませられるのです。 

 これが従来ならばもし曲をまるごと通しで聴きたいとなればわざと(エンカウントしないように)フィールド上で静止しながら視聴しなくてはならないのですから これだけでも常識を覆した感はありますよね

 ちなみにこうした技術もCD媒体ならではだそうで、要は本体音源とディスク音源を使分けることで表現しているのだとか なるほど 流石!SUPER CD-ROM2*1

 

BGM関連でもうひとつ挙げるならば、ダンジョンとフィールドで雑魚戦のBGMが異なるのも地味ながらニクいなあと

 まあ、そう考えるとCDとカセットでの性能差があったのは否めず、単純に同じ土俵ではないのですからそうしたハード性能によるクォリティだけですべてを評価はできないのもまた事実ですね。

 では、ハード性能ではなく肝心のシナリオや世界観などについてはどうなのかという話ですが、こちらももう最高の一言ですね。(あくまで私感です)

 好みは別れるでしょうが、まず和風テイストな世界観が心を掴みます。いまでもそうですが、どうもRPGの世界観は洋風ファンタジーに落ち着き易く、それが王道になっている感があります。本作はそれを型破り?しているわけですよ まずそこが斬新 もっとも先ほども少しだけ綴りましたが、この和風RPGというのは元来 ハドソンのお家芸ともいえるので、なにも本作に始まったわけではないのですがね。僕が初体験した和風RPGも同社の桃太郎伝説でしたし、また本作がⅡである以上、一作目の天外魔境ZIRAIAも既に存在していたのですしね

 なにはともあれ、お家芸を継承しつつも、そこで描かれるシナリオの数々 それはもうとにかく濃ゆいのです。ネタばれ防止のため 敢えて詳述は避けますが、とにかく登場キャラクターの個性が強い! 主人公である戦国卍丸こそあまりしゃべるシナリオは用意されていませんが*2 その他キャラクターはとにかく個性的で、卍丸と同じく火の勇者で仲間のカブキ団十郎に至っては、その破天荒キャラが人気を博し、ついには次作の主人公となってしまったくらいですからね。

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ジパング一の伊達男 カブキ団十郎

 また主人公サイドでなく敵勢力である根の一族、その大将(各城の主)たちがまた皆さん強烈だったり とにかくシナリオに関してはこんなキャラたちのおかげでとても濃厚で味わい深く、、エロスありグロテスクあり、そしてナンセンスなギャグ盛りだくさん それなのに感動させるような・・・ まあ言葉では語り尽せないお腹いっぱい感を与えてくるのです。

 そう、今さらりとエロスといいましたが、このゲーム、かなりそうした性的表現や描写も多い作品です。また残虐シーンや異常な性癖をみせるキャラも登場したりしますので、そこは人を選ぶ作品といえるかもしれません。但し、そこがまた大きな魅力のひとつでもあるわけですからね ほら芸術とエロスは紙一重っていうじゃないですか!なんて(^^;)

 まあ、しかし残虐さについてはともかく性的表現については決して露骨な?ものは少なく どちらかというと気づくユーザーは気づけばいい的な そんな制作側の余裕と遊び心を感じたりしますね 僕は。  夜の右手 人間牧場 壮絶真珠男 肉の夢 等々 これは何かって? 根の一族の雑魚の名前なんです ハイ 

 ちなみに残虐描写にしてもほんとうに旨く人間心理の醜さとか狂気性を描けてるなぁと感心します。たしかに酷いけれど、ただただサイコパス的なものは感じさせないのも、先のナンセンスなギャグや明るいシナリオが良い具合に絡まり合っているからでしょうね とにかくバランスが絶妙と言いたい。

 さてさて、本作の魅力断片的にでも伝わったでしょうか? ここで話を戻しますが

では、リメイク版ではこうした感動を何故得られなかったのかについて、ここで改めて自問してみたのです。オリジナルを体験した今、僕の導き出した答えはこうです。

① 時代背景が違った

 オリジナルが発売された92年当時は最新鋭どころかオーパーツにさえ感じたであろう技術(アニメーション等)も、リメイク時(03年)には大して珍しくないものだった。

 故に技術的なクオリティー面でとくに他のゲームとの差異を体感できなかったこと

これについて、今回は端から1992年当時のゲームなんだという意識の元、そうした視点でプレイしたことにより、結果その凄さに気付けた。

② 描写に規制が入っていた

 先述のとおり、性的表現や残虐描写が多在する本作ですから、リメイク時点でそうした表現に修正規制が施されたのは必然でした。

 当時はオリジナルを知らずにプレイしていた故 気づきませんでしたが、今回の体験のあとで思えば もの足りなさはそこにもあったのかもしれません。たしかにストーリーに影響するような代替的修正ではないのですが随所に施された細かいパッチがオリジナルの魅力を奪っていたのは確かだと思います。

※尚、PCEミニ収録の本作も厳密にはオリジナルとは異なる部分(ごく一部の表現の手直し)はしてあります。ただ他のリメイク版などとは比ではないので敢えてここではオリジナルと称しています。悪しからず

③ 難易度の修正

 おそらく一番の因はこれかもしれません。オリジナル版を体感して感じたのは あれ?こんなに敵強かったっけ ということ それからやたら攻撃が外れるストレス

このあたりは本作の戦闘バランスの仕様によるものなのですが、とにかく敵より段(レベルに相当 なんせ和風ですから)が低い状態ではボスはおろか雑魚戦闘すら毎回 命がけというのが基本にありまして その段というのが(最初は)上がりやすくはあるのですが、敵の段自体が高めだったりで なかなか追いつけないバランス つまり ふつうにプレイしていたならばジリ貧で頑張らねばならないストレスゲーム それが本作の戦闘なんですよ おまけに本作はボスクラスの体(これはHPに相当)の値や守備力がやたら高めに設定してあり(おまけに段まで) このことが天外Ⅱは難易度が高いという認識に繋がっていたようなのです。ですから、オリジナルしか知らない人からすれば本作は難易度高くてストレスだけど、シナリオは面白いからやっぱり好きという評価に落ち着き易かったのではないでしょうかね。それはもちろん良い意味で やはりゲームはある程度難しくないと と思っている人間ですし僕自身

 さて、それではリメイク版はというと、これが宜しくなかったのです。敵から取得できる徳(経験値ですね)が2倍になったりと戦闘バランスに修正が加わった結果 段がものを云う本作は一気にヌルゲーへと変化してしまうのです。このあたりが印象に残らなかった理由なのは明白ですね どんなにケレン味溢れる台詞を吐いてきても、弱過ぎたのでは記憶にも残らないそれが人情ってもの あぁ無常・・・

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 魔界城の城主 右のガーニン 本来ならば超難敵な彼ですが・・・

 まあざっとこんな感じでまとめてみましたが、結論 やはり天外魔境Ⅱはオリジナルで堪能してこそ それに尽きます!

 ちなみに、Ⅱばかり推してるけれど他はどうなのよ?と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、今回はあくまでPCEミニ収録タイトルの中からの紹介なのでご理解を

 まあそうでなくとも世間的評価が圧倒的に高いのがこのⅡだというのは事実ですけれどね

 でも近いうちに1作目や他の天外魔境もプレイしてみたとは思っています。

 比較も楽しみです。特にプラットホームが天外魔境ZIRIAはCD-ROM2、それ対して本作はその上位規格SUPER CD-ROM2だったことも見逃せないですね 同じCD媒体でどこまで違うのか

 ところで、先述したようにこのⅡの中で人気のあったカブキ団十郎を主人公にしたスピンオフ作品天外魔境風雲カブキ伝が3作目として同じくPCエンジンにて発売されたのが翌93年 

その後 4作目はハードを移してなんとスーパーファミコンで発売されたのですが 調べてみると、そのいきさつのエピソードが興味深かったので少しだけご紹介

 この4作目いうのが1995年発売の天外魔境ZEROなのですが、そもそも何故ハードを移したのかについては当時の開発スタッフからの声が影響していたそうなんです。

 それは、自分の子供が、PCエンジンを持ってないから天外シリーズをプレイしたことがない というものだったそうです。

そこで、そんな子供たちにも天外魔境を という意匠から生まれたのがこの作品だったようです。

 なるほどやはり子供はPCエンジンではなくスーファミが身近にあったという事実を物語っているエピソードだと感じませんか?

でなければ、わざわざ低スペックハードに移行する必要は・・・まあ宣伝効果という意味では十分にあったのかもしれませんね。

 それにしてもその後のシリーズ展開をみても5作作目にあたる天外魔境第四の黙示録

がセガサターンで発売されはしましたがその後主だった展開はみられず 2000年代にはいってからはPS2でようやくⅢが発売されたりしましたが そシリーズとしての展開はXBOX360でZIRAIAリメイク以降停滞?しているようです。

 そんな意味でももはやオワコンなのかもしれない天外魔境シリーズにあって全盛期を支えた作品が本作だったこともまた感慨深いですね

 というわけで天外魔境Ⅱ卍MARUの紹介でした。

 

邪聖剣ネクロマンサー

PCEミニというだけあって、何も後期の主力だったCD-ROM2用ソフトばかりが収録されているわけではなく初期モデルからのHuカードのソフトも当然収録されているわけで、そんなHuカードタイトルの中で一際僕の心を掴んだのがこの作品邪聖剣ネクロマンサーでした。

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 まずタイトルからしてツッコミところ満載ですよね? 邪聖剣って・・・聖なのか邪なのかはっきりしろよとw それにネクロマンサーって剣じゃないよね?普通は

などとまぁ 色々と思わせぶりなタイトルではあるのですが、どうやらこの作品、PCエンジン初のRPGとして発売されたらしいのです。

 つまり当時の他ハードで言えばゲームボーイにおける魔界塔士Sa・Gaでありファミコンのドラゴンクエスト(Ⅰ)に値する位置づけだったのです。なるほど、PCエンジンの歴史を知るうえでも今回のミニに収録されて然り

 しかもこの作品1987年に発売されていますが、ドラクエが発売されてRPGブームを巻き起こしたのが前年(86年)で」あることを考えたならば、これはもうハドソンがブームを意識して制作したと捉えるしかないでしょう。同年には競合機ファミコンにて桃太郎伝説も発売し、和風RPGという独自路線を開拓しながら、時を同じくして本陣ハード向けに制作されたRPGが一体どんな作品だったのか・・・ こう前置きするだけで気分が高揚しますよね?・・・ ね?(^^;)

 さてそんなネクロマンサー、タイトルから想起できた?ようにその世界観は実にシュールでダークネスなものでした。物凄く独特なんです。全体的に暗い しかしそんな雰囲気を無視したかのような最後まで何故かアップテンポのフィールドBGMなど ミスマッチ感 そのくせ、お話は至ってシンプル。その昔魔空王アザトースを封印した邪聖剣ネクロマンサーを手にいれて、蘇ったアザトースを再び封印するため、時の国王から命を受けた勇者が仲間たちとともに旅をするという単純明快ストーリー。そして敵モンスターについてはこれがなかなかにグロテスクだったりします。気持ちが悪い容姿に加え、(しかも挙動する)おまけに倒す度に血しぶきを上げて絶命していきます。こう書くとバイオハザードみたいなのをイメージするかもしれませんが、すいません ちょっと大袈裟でしたm(__)m そこまで酷いものではございません。ただ、それも現代の目から見た話であって、これでも当時としてはかなり衝撃のグロテスク表現と捉えられたようです。

 実際、当時放映されていたTVCMでのキャッチコピーは『夜、ひとりで遊ばないでください』だったようですからね 

ただ繰り返しますが今現在の目でみると、そのドット絵の粗さも相まって大したことはないんですけれどね

 それよりこんな強烈なキャッチコピーならば、覚えていても不思議ではないはず?なのですが、今回調べるまで全く知りませんでした。87年といえばまだ就学前だった僕は聖闘士聖矢に夢中でしたね だからTVは視てたはずなのに・・・その証拠に同年に発売したファミコンのディスクシステム用ソフトで、あのゼルダの伝説の続編リンクの冒険については、所ジョージさんが「リンクが⒗歳のとーき」と叫ぶのが印象的で覚えていたのですが・・・この違いは果たして???

 さて閑話休題

こんな独特なネクロマンサーですが、もうひとつ僕を唸らせた要素があるとすればそれは、極悪なまでの難易度ということにしておきましょう。基、難易度がといより、ゲームの戦闘システムバランスが劣悪といったほうが正しいですね。

 たしかに僕はドラクエでも同じくバランス崩壊してるⅡを愛して止まないある種マゲーマーなところは自覚していますから、極悪で劣悪な環境ほど興味はそそられるわけで

 では具体的に何がどう極悪にて劣悪なのかというと、まずは敵が強すぎるということ これは勿論 ボスだけでなく、雑魚全般についてです。強過ぎるにも関わらずこちらの強化手段が常に追いつかないというバランスなのです。例えば進行に合わせて登場する町で購入できる最強の装備を整えてもようやく互角かそれでも苦戦するという始末。ならばレベルで対処といきたいところですが、なんせ敵が強すぎてレベルあげ雑魚戦さえ気軽に行えません。さらにこれは最終版しか関係ない要素ですが最高レベルに近づくとなんと逆にステータスが下がっていくという理不尽な仕様まで用意してあるのです。ですから終盤に至ってはおちおちレベルもあげられないのです。もちろん多少下がったところでクリア不能に陥るわけではないですが、やはり能力低下させるためにレベルあげというのは誰得?というか・・・ ストレスに他なりませんからね 気分も萎えますし そもそもただでさえバランスの悪い仕様にこんな追い打ちみたいなことを考えるあたり、やはりマゾゲーマーがターゲット層としか思えません。 

 しかしこれ、実際には老化現象を再現しているのだとか なるほど、たしかに人間も年齢重ねて経験積めば(レベルアップ)、その分、身体は衰えていくのは節理ですしね・・・ って  そんな部分をリアルに描く余裕があったならば、この理不尽極まりない戦闘バランスについてもう少し考えて欲しかったなぁ あ、でもそうすると一番の?このゲームの特性が失われることになるか・・・ どうもこの世は矛盾だらけのようです。

  さて話を戻しますが、このような理不尽なバランス故、ときにはストーリーを無視してでも先回りして先の町で装備を整えてくるなどの工夫も必要になります。(もちろんかなり頑張ればそこまでしなくてもなんとかなりますが、、) しかしこのような策をユーザーに練らせるあたり やはりこのバランスは意図的なのでしょうかね 

 さらに問題はこれだけではなく、そもそも最初の仲間選びの時点でもその後の難易度が左右されるというおまけ付き

 とくに何の事前情報も予備知識もなく不遇のPTを組んでしまった場合はまさにただの苦行になるでしょう。

 このあたりはネタばれにも繋がりますから 是非ご自分で体験して確かめてみてください。

 さて、最後に、そんな理不尽極まりない本作の最も象徴的な理不尽 それはネクロマンサーの威力です。そう、本作のタイトルになっており物語の最重要アイテムでもある邪聖剣ネクロマンサー この剣の破壊力がとてつもないのです。基、逆の言い方をするならば、この剣なくしてはクリアは難しいということです。 大抵のRPGにも主人公専用の一点物の最強武器なるものは登場しますが 正直それなくしても攻略は可能だったりしますよね しかし本作ではとくに最終盤はこの剣でしかまともなダメージを与えられないといっても過言ではないのです。選んだ仲間キャラによっては最終戦などお荷物でしかなくなる可能性も・・・まあ運用の仕方にもよりますけど

 如何だったでしょうか? 活字で説明するにはあまりにカオスな作品ゆえ申し訳ないのですが、ひとつ言えること それは これは名作か?と聞かれたならばそれはNOだということですかね 決して名作ではない けれど 何とも言えぬ中毒性は孕んでいる・・・そんな作品というのが僕の評価です。

現にPT組み替えて既に3周*3してますからね 

 貴方も是非 この病みつきな世界を体感してみてください。ただし・・・

夜、ひとりでは、遊ばないでください

 

グラディウスⅡ ゴーファの野望

  PCEミニを遊んでみて改めて感じたことですが、PCエンジンというハードはどうもSTG(シューティングゲーム)が多いなと

 元々、ぼんやりとそんなイメージは持ってはいましたがいざ今回の収録タイトルを眺めてみればなんとSTG率の高いことw

 そもそも、僕のようなファミコン世代はジャンル問わず様々なゲームに親しんできたつもりですが、どうもこのSTGというジャンルにおいてこれまで特別思い入れのあるタイトルに出会ったためしはありませんでした。

 それは何故かとまた自問してみますと、おそらくSTGというジャンル自体がこうしたコンシューマ(家庭用ゲーム機)ではなくアーケードを主戦場として作られているからではないかなと思ったりするのですよ。

 馴染まないというわけではありませんが、やはりコンシューマではアーケードのような雰囲気や感覚は得られませんし、そもそもアーケード筐体というのはハイスペックですからね(そこは流石に業務用) そのスペックを再現なんて不可能なわけですよ ましてやファミコンでは尚更です。

 しかも僕自身がゲームセンターに足げに通うようなゲーム少年ではなかったが故、必然的にSTGといえば、アーケードからファミコンに移植された廉価版が主でした。

 そうした事情の中、プレイしたタイトルにグラディウスも在りました。このFC版グラディウスですが、実はミニファミコンにも収録されており、コナミのSTGの代名詞的存在のようです。コナミが自社のSTGを集めてパロディ化したあのパロディウスもそのタイトルはグラディウスそのままだということからもそんな知名度事情が垣間見れますよね。

 閑話休題 PCE収録のSTGの中で敢えて何故この作品を取り上げたのか それはこのようにSTGにさして無関心だった僕を少なからず夢中にさせた初のSTGだったからです。

 ただ初めに断わっておきますが、やはりこのグラディウスⅡも元はアーケードで稼働し人気を博したタイトルであり、その後様々な媒体に移植されています。このPCエンジン版もそんな移植のひとつに過ぎないという意味では厳密にPCエンジンの魅力を伝えるものではないのかもしれません。そこはご理解ください。 ここで綴るのはゲーセン行かないSTG音痴な人間として一個人の感想です。

 さてこのグラディウスⅡですが何が魅力って それを一番分かり易く体感するには前作たるⅠをプレイすればいいでしょう。実際にPCEミニにはそちらも収録されていますからね 

 これまた誤解なきようにいいますが、前作自体もSTGとしての出来は素晴らしいです。ハイ ただ何かがモノ足りない それを十二分に補ってくれていたのが本作でした。

 まずいきなり白眉ですが、自機であるビックバイパーの強化パターンを予め用意された4種類の中から好みでセレクトできる点。これだけで単調だった戦略性に幅が広がりました。

 バリアも2種類用意されてそれぞれプレイスタイルに合わせられるのも嬉しいですね

それから、ボスキャラの多様さです。前作ではビックコアと呼ばれる兵器が使い回しのごとく登場するのみでしたが本作ではその他様々なボスメカが登場します。1ステージに至ってはメカではなく火の鳥ですからね このあたりの従来枠を超えたセンスも気にいった理由のひとつですね そして後半ステージの怒涛のボスラッシュ 初見では、果たしてあと何体出てくるのだろう?と期待と不安を膨らませる心理効果を煽るのもまた由 久々にワクワクさせられました。

 また地味に巧いと感じたのが、オプションハンターという罠の存在 グラディウスといえば、オプション量産して 爽快に敵をなぎ倒すのが醍醐味的なイメージでしたから 御多分に漏れず そんな爽快プレイを楽しんでいると 何故か、オプションの数が減っていることに気付くのですよ 最初はバグか?とか考えるのですが どうもおかしい 

それで調べてみたらこのオプションハンターなるものがこっそりオプション奪っていってるみたいでw そもそも攻防に夢中になりすぎて その存在すら視えていなかった自分って・・・やっぱりSTG畑のゲーマーではないのかなと('_')

 でもこうやって初心者から手練れのプレイヤーをも困らせる万能妨害?システムを組み込んだあたりもう流石だなと思いませんか。

 こんな久々に僕を楽しませてくれたSTG グラディウスⅡですが、ひとつ不満点を挙げるならば、ラスボスであるゴーファが弱すぎること いや弱い以前に何もしてこない? これってどうなのよ と調べたところ どうやらこのラストがいとも拍子抜けなのはグラディウスシリーズの暗黙の?伝統らしいですね・・・

 ただ、その仕様の結果なのか、そのゴーファの手前に登場するタカアシガニみたいなメカ(クラブ)の存在感が半端なく印象に残ることになったのです。

 こいつは破壊することはできませんのでひたすら画面を往復しているのを回避してやり過ごすしかないのですが、これがまたシビアで難易度が高いという 

 ちなみにこのクラブ、どこかで見覚えが。。。と思っていたらファミコン版のパロディウスのステージ2で登場した巨大な女性マジシャンにそっくりなんですよ。いや姿形はともかく 動きと対処法がね それから極め付けがBGM これが聞き覚えあったんですよ 思わず あ!って

 それで調べてみたんですが、FC版の彼女の名前はミス・ミシタリーナというそうで(^_^;) 勿論 こちらが本作のクラブをパロディ化したわけですが それにしても凄まじいセンスに驚かされます。 ちなみにさらに調べるとそもそも パロディウスもアーケード(オリジナル)だと、これがまたもっと露出度の高いサンバの衣装を纏った その名もちちびんた・リカとして登場しているようです。 ということは必然的にFC版のミシタリーナはこのちちびんた・リカを家庭用ゲーム機(全年齢)向けに修正した姿なのでしょう。しかし名前にはだけは余韻を残したあたりまで含めて流石ですねw

 さて、きっとSTG好きな方からすれば身も蓋もないレビューだったとは思いますが・・・ 本作はそんなど素人な僕でも名作だと素直に感じ取れた作品でした ということで

 イースⅠ・Ⅱ

これまた、PCEオリジナル作品ではないのですが、敢えて良いものは紹介させてくださいm(__)m

 本作はご存じ日本ファルコムのアクションRPGイースシリーズ、その初期2作品をまとめて一本にした作品です。

 ところで、このイースというシリーズ 元々がPC用ゲームだったこともあり、この時点でも既に様々な媒体に移植されていました。*4

 勿論、ファミコン版も出ており、こちらは単品でⅠ、Ⅱ両方プレイしました。さらにPS2で発売された本作同様カップリング版となったⅠ&Ⅱエターナルもプレイしましたし、ⅢやⅣ、そしてVもこのあたりはスーファミ版で一通りプレイしたはず。Ⅵに至ってはWindows版を購入したはいいのですが、結局やることなく風化させた・・・と まあ 正直 これまで自分にとってイースというのはとりあえず有名だから(ゲーム好きとして)一応プレイしておいたほうがいいだろう的なノリでとくに思い入れもなく惰性でプレイしてきたシリーズに過ぎなかったのです。

 それが、今回収録されていた本作プレイしたことにより、こうも一気に認識が変わることになろうとは!

 本作の特徴はただⅠとⅡを選んで両方遊べるお得なリメイク版ではない点にあります。ⅠとⅡが別途でなく、一本通しで1つのゲームになっているのです。

 まあ、その意味では実質単純にカップリングセットのエターナルとは違うわけです。

 本来はⅠのラストであるはずのダームの塔でのダルク・ファクトとの戦いの後、エンディングは流れずそのまま間髪を入れずに従来のⅡへ繋がるのです。

 元々、Ⅱの内容がⅠの後日談どころか、直後から始まる話ですから、ある意味この本作での一本化は理に適った移植スタイルともいえるでしょう。

 余談ですが、イメージとしてはZガンダムの最終回「刻を駆ける」からZZの第2話「シャングリラの少年」にダイレクトに繋がっているのと同じですね*5

 このように作品が一本化されたことは、ゲームバランスにも少なからず影響したようで、一番顕著なのがⅡの開始時にはⅠからのステータスが持越しできるようになったことでしょう。かなりレベルの上限に幅を持たせてありますが、これにより従来の単品作品のⅠでは序盤に最大レベルに達してしまい後は伸びしろ0ですから、必然的にアクションとセンスがモノを言う難ゲームとなってしまっていたという難バランスから解放されることになったのです。

 しかしながら、それが本作の魅力の真髄ではありません。僕が本作を紹介したい理由は「音楽」そしてアニメーションの演出の素晴らしさ これです。

 なんだか天外魔境Ⅱのときと同じこと言ってると思った貴方、ご明察です。

何故なら、本作もCD-ROM2の恩恵をフルに生かした作品なのですから(こちらはまだSUPERではなかったのですけれど) 

元々、音楽については名曲揃いだったのですが、本作ではアレンジの利いたサウンドがまるで新たな楽曲のようで、それをCD-ROM2ならではのアニメーションと融合させることでまるで別世界を魅せてくれるのです。(大袈裟かもしれませんw)

そしてこれも元のPC版からその完成度の高さが有名だったイースⅡのオープニングにおいても、冒頭のダームと側近の会話にリアルな効果音と音声が加えられたことに始まり、その後流れるTO MAKE THE END OF BATTLEのアレンジが高クオリティで迫ってくるのは圧巻 (勿論、89年当時としてみた場合です)

 やはり本作も天外Ⅱと同様、時代のオーパーツを感じずにはいられません。

このクオリティを体感するために(それだけではないにせよ)数万円かけて 贅沢していたのが当時のゲームマニアだったのだなぁ と妙に納得してしましました。

 尚、惜しいのは、ストーリー一本化のために、その肝心なⅡのオープニングが直前でセーブデータでも残しておかない限り、ゲーム進行の途中でしか視られなくなった点でしょうか ま、そのくらい一見の価値はあるということで

 またオリジナルにはなかったⅠ用に書き起こされたオープニングも素晴らしい出来映えで、こちらはまさに本作オリジナル

 その他、Ⅱ序盤で探索するムーンドリアの遺跡のみでしか流れないRUINS OF MOONDORIA これがまたカッコよいのです! 使われ方贅沢なあたりも何だかニクいですしね

 このように本作は音楽とにメーションを堪能するだけでも価値ありだと思っています。事実、自分で読み返してみて、恐ろしいほどゲーム内容については語ってませんしねw まあ内容もシンプルながら味があるストーリーですから是非一度手にとってください

 しかし、過去にプレイしたことがある作品だったのですが、これまで良さに気付けずいたのは失礼ながらそれがファミコン版という劣化移植だったのも大きかったかもしれません。 

 それほどまでに演出も含めクオリティの高さは人を魅了するのに大きな力を持つのだなとそんなことをまじまじと考えさせられた一本でした。

 

 さて、長々となりましたが 今回紹介はこの辺にてm(__)m

 まだまだ今回紹介しきていれない魅力的なソフトが詰まったPCEミニ 是非 ご興味あれば手にとって体感してみては如何でしょうか

 ではまた次回 今度何を書くかはお楽しみに・・・基本的には雑記ですので

PCエンジン mini

PCエンジン mini

  • 発売日: 2020/03/19
  • メディア: Video Game
 

*1:CD-ROM2の上位規格 当時発売されたばかりだった

*2:これは主人公=プレイヤー視点という考え方から?なのか とにかく主人公なのに台詞は少ない。ゲーム開始直後の「母ちゃん!おかわり」を除けば聖剣で暗黒蘭を断つ際の決め台詞我が道に敵なーし!くらいのもの ただ終盤の重要なイベントでは熱く語る姿も その意外性がまた堪らない

*3:このクリアの回数を周で表す習慣は自分的には実は何だか古さを感じてしまう。でも浸透してそうなので敢えて用いている

*4:ちなみに2000年代にはいっても尚、移植され続けていたりする。これも有名PCゲームの宿命か

*5:知ってる方には説明不要だろうが、ZZの第1話「プレリュードZZ」はタイトルどおり単なる導入編のためストーリー自体は2話から始まる